植物育種: モダン・アグリカルチャー(近代農業)の基礎

グレゴール・メンデルと植物遺伝学

人類が農業を始めて以来、収穫ごとに次の作付けを念頭に置き一番出来の良い植物を選んで栽培を繰り返してきました。実は、グレゴール・メンデルという名のオーストリアの司祭が、自分の庭でマメ科植物をいじり始める1800年半ばまで、誰も植物育種について科学的に考える人はいませんでした。

メンデルは、植物がどのようにして大きさ、色やかたちなど一定の特性を持つようになったのかと疑問に思いました。こうした発想から、これら外部特徴と内部の「目に見えない要因」と呼ばれるものの間に関連性があるとの結論に至りました。現在では、「目に見えない要因」は遺伝子として知られています。

学生が生物のクラスで遺伝学を初めて学ぶとき、その概念は100年以上ほとんど変わっていません。優勢・劣勢形質や交雑育種のようなこれらの概念は、近代的な植物育種の基盤を作り上げています。

農業における育種の重要性は計り知れません。農業での私たちの飛躍的な進歩は、育種の進化と密接に関連しています。それは何百年も前に野生種を栽培化することから始まり、その土地や地域に適した様々な品種の開発にまで及びます。

現在では、植物育種が種子科学の基礎を作り上げています。植物育種技術は、モダン・アグリカルチャーつまり近代における目を見張るような農業効率化にも貢献しています。育種家の目標は、様々な地域、土壌の種類、および気候に見合ったソリューションを見いだすことです。彼らは2つの親品種のベストな特性を組み合わせるという、種子遺伝学の知識を活用しています。

 

デジタルツールとデータ分析

高度なソフトウェアやデータ分析のようなデジタルツールを利用する新世代においても、近代的な植物育種は進化を遂げています。これらのツールは、科学者が植物DNAについての見識を深め、より正確に、新しいソリューションを発見し、履行するのに役立ちます。そしてこれらのソリューションは、生産者のために新しい種子製品のアクセシビリティを向上させています。

データ分析は、育種家が開発のより早い段階で、有用な種子や形質を識別することを可能にするため、育種家は、それらの植物が実際にほ場でどのようなパフォーマンスを発揮するか、という実地試験により多くの時間を使うことができます。これは、生産者が水、栄養素、土壌、エネルギーを使用する上で、より正確な方法を導き出す可能性を秘めています。

これらの新しい技術は、メンデルの功績を後世に引き継ぐ現在の植物科学者の一助となっています。植物育種のような基本的な原則に基づいて更に開発を進めることにより、農業全体として環境や天然資源への影響を低減しながら、食料を供給し続ける生産者を支えることに繋がっているのです。

 

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