モンサントについてよくある10の誤解

 モンサント・カンパニーについて、映画や本、ソーシャルメディア等で様々なことが語られていますが、残念ながらその多くは誤解に基づいたものです。日本モンサント広報部が、外部の方からよく聞かれること、誤解に基づく情報として特に多いものを、「モンサントに関するよくある10の誤解」としてまとめました。

1. モンサントの社員は、社員食堂で遺伝子組換え食品を食べない(有機栽培の食品しか食べない)。

 私たちモンサント社員も皆さんと同じように、日常的に食べています。

 モンサント社員は遺伝子組換え食品を日々食べています。遺伝子組換え作物(トウモロコシ、大豆、ナタネなど)は限られた特別な食品ではなく、食用油、油を使った加工品、畜産加工品となる家畜の飼料、飲料の甘味料等など国内外で幅広い食品の原料に利用されています。私たち従業員も日々食していますし、このような原料をもとに調理された食品はモンサント本社の社員食堂でも別け隔てなく提供されています。

2. モンサントは農家に自社の種子を買わせるために、「ターミネーター種子」をつくって毎年種を買わせて儲けている。

 ターミネーター種子は存在しません。また農業の現場では、種子を毎年買うのは一般的です。
 
 発芽しない「ターミネーター種子」は市場に存在しません。モンサントだけでなく、他社からも商品化されていません。農業生産者が毎年種を買うのは、農作物の特性や品質の安定を求めるからです。現在、農業現場、特に野菜等の主流のハイブリット(一代交配:F1)の種は同じ品質や特性が一代限りのため、農業生産者は毎年種を種苗会社から購入することが一般的です。日本でも野菜などはハイブリッドが主流でありハイブリッドでないコメなどでも農業生産者が毎年種子を購入するのは一般的で、日本のコメでは約8割が毎年種子を購入しています。

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3. モンサントは、知らないうちに畑に遺伝子組換え作物が生えてきても、農家を特許侵害で訴えている。

 栽培するつもりのない生産者を特許侵害で訴えたりはしません。

 農業生産者が栽培する意思がないのに、たまたま畑にモンサントの遺伝子組換え作物が生えていたなど、意図しない栽培でモンサントが特許や種子代の支払いを主張することは、過去にもこれからもありません。カナダの農業生産者パーシー・シュマイザー氏が、自身の畑に非意図的に遺伝子組換えナタネが生えていたにも関わらず特許侵害でモンサントから訴えられたと主張している記事を見ることがありますが、裁判所による調査で、彼の畑の95~98%のナタネがモンサントの遺伝子組換えナタネで、この混入率は偶発的なものでなく、意図的に栽培しているとしか考えられないということで、シュマイザー氏は一審、二審、最高裁すべてで敗訴しています。この他にも農業生産者と裁判になっているケースはありますが、いずれも遺伝子組換え作物と知りながら、種子代を支払わずに種子を自家採取して栽培している極一部のケースで、多くは和解しています。また、モンサントはその和解金をすべて奨学金制度等に寄付しています。

4. モンサントの遺伝子組換え作物は、インドで多くの農業生産者を自殺に追い込んだ。

 遺伝子組換えワタの栽培が農業生産者の自殺の直接的な原因ではありません。

 インドの農業生産者の自殺は、経済的な様々な要因があるとされますが、2002年に遺伝子組換えワタがインドに導入される前から始まっています。この主張を政府統計、学術論文、報道等から検証したワシントンD.C.の国際食糧政策研究所(International Food Policy Research Institute:IFPRI)※の調査では、農業政策の変化や作物栽培状況の変化など様々な要因があり、遺伝子組換えワタは逆に、農業生産者に利益をもたらす場合が多いこと、自殺の件数は遺伝子組換えワタの導入以降もその数はほぼ変わらないか、むしろ減少傾向にあるとのデータを示しています。

※途上国の農林水産業の生産性向上、技術発展を目的に1971年に設立された世界銀行・国連食糧農業機関・国連開発計画等の主導の下、各国政府・地域連合組織・民間団体などが参加して結成された国際組織、国際農業研究協議グループ傘下の研究機関の1つ。

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5. モンサントのラウンドアップ®除草剤はベトナム戦争の枯葉剤で危険だ。

 枯葉剤とラウンドアップ®除草剤は全く違うもので、ラウンドアップ®除草剤は広く安全に使用されています。

 ラウンドアップ®除草剤は、グリホサートを有効成分とするアミノ酸系除草剤で、日本を始め、米国、欧州、カナダ、オーストラリアなど世界160ヶ国以上で安全に使用されており、世界各国の規制当局がその安全性を確認しています。枯葉剤(通称・エージェントオレンジ)はラウンドアップ®除草剤とは別のものです。モンサントがかつて米国政府の指示でエージェントオレンジを製造していた7つの化学メーカーの1社であったのは事実で、エージェントオレンジは、2,4-Dおよび2,4,5-Tという成分の複合剤ですが、健康被害との関係が指摘されているのは、2,4,5-Tに微量に含まれていたダイオキシン化合物です。また、2,4-Dは現在でも農薬として安全に使用されています。

6. モンサントは政府や科学者を買収して危険な製品を安全だとして販売している。

 モンサントは賄賂や買収はしていません。

 モンサントは、製品の安全性の承認を得るために政府機関や科学者に金銭等利益を渡すことはしていません。モンサントは各国の規制要件を順守し、社員の行動のみならず、モンサントに代わって業務を実施する委託業者の行動についても、汚職に対する断固たる反対の姿勢を貫くための厳格な社員教育や規定を設け実行しています。

7. モンサントは世界の食糧を支配しようとしている。

 モンサントの世界の種子市場での世界シェアはわずか数%程度です。

 独占禁止法上も作物の品種登録上も、一企業がすべての品種を保有し、種子生産を支配することは不可能です。モンサントは最大規模の種子企業の一つで、遺伝子組換え技術を使用した種子でのシェアは大きいですが、作物の品種まですべて保有しているわけではなく、モンサントブランドのシェアは大豆とトウモロコシ種子全体の3分の1程度、世界全体の作物の種子では5%以下にとどまります。生産者には多様な選択肢があります。モンサントの種子を使うか使わないかの選択は、生産者に委ねられています。

8. モンサントの遺伝子組換え作物を餌として食べた家畜が死んだり、病気になっている。

 過去20年間で、家畜に影響が出たという科学的な報告はありません。

 遺伝子組換え作物は、国連食糧農業機関(FAO)・世界保健機関(WHO)の国際食品規格委員会(CODEX委員会)によって示された国際ルールに基づき、各国が法律で安全性評価を行う仕組みが整備されています。日本でも、内閣府食品安全委員会が食品としての安全性を評価し、その結果を踏まえて厚生労働省が承認しております。また家畜飼料としての安全性、その家畜から作られた畜産品の安全性も同様に内閣府食品安全委員会と農林水産省が安全性評価と承認を行っています。遺伝子組換え作物はすでに20年にわたり、栽培され、日本を含めた世界各国で利用されていますが、人や家畜への健康被害は報告されていません。

 遺伝子組換え大豆やトウモロコシ等の長期動物試験でもそれは証明されており、2012年に発表されたChelsea Snellらによる査読を経た包括的な調査結果で、12の長期給餌試験(90日~2年間)および12の複数世代試験(2~5世代)で、いずれも安全性の問題は確認されなかった、という結論が出ています。24の試験のうち、3つは日本の公的な研究機関で実施されたものです。

 調査結果は下記からご覧になれます。

 Assessment of the health impact of GM plant diets in long-term and multigenerational animal feeding trials: A literature review
 http://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S0278691511006399

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9. 遺伝子組換え食品を食べると自閉症になったり、ガンや内臓疾患などの健康被害が起きる。

 疾患発症リスクと遺伝子組換え作物に因果関係はありません。

 8で述べたように遺伝子組換え作物は安全性が科学的に証明されたものしか流通していません。今年2016年5月、全米科学アカデミーは、遺伝子組換え作物の安全性について、20年以上におよぶ約900の研究論文を科学者、研究者、農業関係者ら20人の専門家が2年がかりで検証し、以下のように結論付けています。

・ 遺伝子組換え作物と非遺伝子組換え作物がヒトの健康に及ぼすリスクと安全性について違いは認められない。
・ 遺伝子組換え作物が、自閉症、肥満、がん、胃腸や腎臓の疾患またはアレルギーなどの健康被害となる証拠は認められない。

 報告書全文は下記からご覧になれます。

 Genetically Engineered Crops: Experiences and Prospects
 http://nas-sites.org/ge-crops/

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10. モンサントはTPPで日本の遺伝子組換え表示を廃止させ、米国から日本に危ない遺伝子組換え作物をたくさん輸入しようとしている。

 遺伝子組換え作物は毎年すでに多く輸入されていてTPPの議論とは無関係です。

 8で述べたように、遺伝子組換え作物は各国で安全性評価が科学的に行われ、安全性が確認されたものしか流通していません。日本は現在の表示制度のもとで、すでに年間推定1,600万トン(日本のコメ消費量の約2倍)の遺伝子組換えトウモロコシやダイズ等の作物を毎年米国等から輸入しており、TPPに入ったからといって輸入量が増えることは考えられません。また表示は安全性とは関係無く、消費者の知る権利や選択の権利のために行われていますが、この表示制度は日本政府のTPPの交渉には入っておらず、日本は表示制度を維持する考えを表明しています。

日本モンサント株式会社の取り組みや事業についての詳細はこちらをご覧ください。
http://www.monsanto.co.jp/

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