【モダン・アグリカルチャー】 水資源保全のためのデジタル機器

水資源保全:気候変動へのデジタル・ソリューション

現在、世界は淡水の供給に様々な問題を抱えています。世界中で農業に使用される水は、河川、湖、地下水、氷河など「ブルー・ウォーター(河川水)」と総称される水の70%を占めています。充分な降雨に恵まれた地域ではそれに加え、蒸発したり植物に利用される「グリーン・ウォーター(土壌水)」と呼ばれる水を利用することもできます。

農業に使用される水のほか、淡水量への影響は急激な気候変動によってももたらされます。天候や降雨パターンが世界中で変化しているのです。降雨量が少ない場合は、農業生産者はより頻繁に灌漑してそれに対応しなければなりません。降雨量が多い場合は、湿った土壌でも生育可能な異なった種子を選ぶなどします。

これらの状況に対応して、農業生産者はより効率の良い灌漑システムを採用し、土壌が水分を保つ力を高めるようにしています。

 

近代的な灌漑

新世代のセンサー、デジタル機器、的確な利用

今日の農場における水資源保全の最も革新的な手法としては、土壌水分レベルを測定する新世代の農地用および衛星用(サテライト)センサーを用いてリアルタイムでデータ収集することが通常あげられます。農業生産者はそこで得られたデータを高度のソフトウェアや分析器等のデジタル機器で評価します。各作物が必要とする最低限の水を与える細流灌漑のような精密な手法を使って必要に応じて灌漑します。


世界各地でみられる例

  • イタリアでのAquaTEK™パートナーシップは灌漑方法を向上させるために三段階のアプローチを採用しています。まず最初に農業生産者に入手可能なツールや利用できる方法について啓蒙し、次に最新式の農地用センサーを紹介、そして最後により高度な灌漑技術を供給するというものです。2013年にこのプログラムを開始してから達成した飛躍的な改善には以下が含まれます:
    • 水利用を17%削減
    • 収量が27%増加
    • エネルギー効率が20%上昇
    • 地下水中への窒素損失を78%削減
  • ペルーのイカでは、大規模な野菜生産施設で複数の水資源保全アプローチを組み合わせることによって水利用が削減されました。これらの取り組みには、作物をネットハウス(網目状のハウス)で保護することによる蒸発削減、湿度センサーの設置、作物をより密集させて栽培することを可能とする剪定法への変更等があります。

 

常に先を見据える

水資源の保全は常に私たちの目標です。達成にはイノベーションが大きな役割を果たします。農業生産者とその他の農業関係者は、互いに情報を共有したり新しい解決策を模索し続けたりしながら協力してきました。これらの解決策にはますます高度な技術が採用されるようになり、生産者が農業を営む上で可能な限り的確な方法で作業を行い、天然資源の削減に役立ちながら農業全体の底上げとなっています。

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