【モダン・アグリカルチャー】 より良い地球のための健全な土壌

農業生産者は常に土地の手入れをしてきました。そのため、健全な土壌が極めて重要であること、それが豊作をもたらし人類にとってより良い地球を育むのにつながることを誰よりも理解しています。農業生産者は土壌を健全な状態に保つ役割にとても真剣に向き合っています。過去数十年間で土壌の健全性は変化を遂げ続けています。

不耕起栽培と保全耕起の台頭

1980年代から1990年代にかけて、先見の明のある農業生産者は不耕起栽培(全く畑を耕さない)や保全耕起(畑を耕す頻度を減らす)を試し始めました。これらは前年の作物残渣を土壌の表面に残し、翌年の作物を刈り跡に直接翌年の種を植えるという方法です。農業生産者は次世代の高度な種子、改良された作物保護ツール(農薬など)、革新的な作付け技術等の力も借りながら、過去20年間でこの手法に継続的に磨きをかけてきました。

米国農務省(USDA)によると、この期間に耕作地での土壌侵食は40%以上も減少しました。これはつまり、土壌は耕作地に留まり、作物にとって必要な養分や水分が流れ出るのを防ぐことができたことを意味します。このような土壌浸食の減少は、農業の生産性と効率を大幅に向上させるのに役立ちました。この傾向は現在も続いています。

USDAによれば、およそ3分の1の作物は不耕起栽培、さらに3分の1は保全耕起、そして残りの3分の1はその地域の土壌タイプの特異性や地理的条件のために従来の耕起法が採用されています。

不耕起栽培や保全耕起は、農業生産者が土地のよりよい管理を行うために持続可能な慣行を取り入れている好例です。それが可能な地域であれば、耕起を減らすことが土壌侵食を減らすことにつながり、それは土壌に有機物を留め、より多くの水分を吸収させるのを助けます。つまりその土地の生産性にとって大変重要なことなのです。

気候変動に対応するためには、土壌中に炭素を留めておくことが要になります。作物は生長するにつれ、空気中から二酸化炭素を取り入れエネルギーに転換します。根、葉、茎など作物残渣の一部は、時間をかけて分解され土壌炭素となります。必要最低限の耕起或いは不耕起を取り入れることで、土壌は極めて優れた炭素貯蔵場所となり、大気中に二酸化炭素が放出されるのを防いでくれます。

大気中に放出される炭素を減らし、より多くを土壌に留めておくことになるため、不耕起栽培や保全耕起は気候変動への対応策となります。それに加え、耕機の使用が減ることで燃料使用量の削減にもつながり、結果として農業を通じて排出される温室効果ガスの削減になります。

通年での土壌保全:カバークロップ(被覆作物)

持続可能性という利点を備えた他の農法で急速に普及しているものには、カバークロップ(被覆作物)の利用があります。カバークロップは、主要作物栽培の合間(休閑期)に土壌を覆うために栽培される作物のことです。現代の農業生産者は慣行法の利用をさらに発展させ、作物の生産性を強化し、土壌の健全性や水質を改善し、土壌浸食を削減するのに適した組み合わせを試しています。

カバークロップが環境にもたらす主な利点は、土壌侵食の削減、養分や有機物の増加、二酸化炭素に代表される温室効果ガスの大気中からの除去です。

さらに、異なるカバークロップはそれぞれ異なる利点をもたらします。作物の根の生長を顕著に妨げる土壌圧縮に悩む農業生産者には、ダイコンのような塊茎作物が役立ちます。土壌浸食を防ぎ水分を保ちながら土壌を細かく分散してくれるからです。

クリムゾンクローバー(ベニバナツメクサ)のような窒素固定作用をもつマメ科の植物を利用している農業生産者もいます。土壌中に自然に存在する根粒菌と呼ばれるバクテリアは、大気中から窒素を取り込みマメ科植物の根に付着させます。それらが腐敗した後、窒素やその他の養分は次シーズンに栽培する作物の栄養となるのです。

土壌侵食を防ぐことと土壌中に残された窒素を留めておくことが目的の農業生産者は、ライムギやその他の土地を覆うのに優れた植物を利用します。これらは根が深く広くそして早く生長するため、残された窒素を留め、土壌の浸食を防ぐのに役立ちます。

健全な土壌とより良い地球のためのソリューション(解決策)

モダン・アグリカルチャーは農業生産者が土壌の健全性を向上させる努力の一助となっています。土壌の健全性を改善するために最新のデータ分析を利用していくという画期的なものです。農業生産者はデータ分析等のデジタル機器を活用して土壌を育み、生産性の向上につなげています。同時に炭素隔離や土壌侵食の削減など、環境面での利点ももたらしています。現代の農業生産者は献身的に土壌を保護することで、健全な土壌の上に築かれた、効率が良く生産性の高い農業という未来の道を切り拓いているのです。

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